FXトレーダーにとって、「環境認識」は超重要です。水平線にタッチでエントリーとか、移動平均線にタッチでエントリーとか、「売買きっかけ」ばかりが興味関心の的になりがちなのは、FX初心者のあるあるなのですが、大事なのはその売買きっかけにも、「使い時」があるということです。
環境認識の基本5つ
どんなに優れたテクニカル分析方法を手に入れられたとしても、いつでもずっと相場で勝てるというわけではありません。トレーダーには、「テクニカル分析がききやすい局面を見極める力」が求められます。 今回は、テクニカル分析が効きやすい相場かどうかを見極めるために重要な、「環境認識の基本」を5つ紹介します。
環境認識の基本① トレンドを把握する
私は前回、前々回の記事で紹介したように、平行チャネルでトレンドを把握する方法をオススメしています。理由としては、簡単にトレンドを把握できますし、後述する三角チャートパターンも見つけやすいからです。ただし、トレンドの把握をするために使うツールはなんでも構いません。移動平均線、ボリンジャーバンド、その他オシレーター系でも大丈夫です。ご自身の好みに合ったものをお使いください。
トレンドに逆らわないエントリーは優位性が高いです。つまり、上昇トレンド発生時はロング狙いのテクニカルが効きやすく、下降トレンド発生時はショート狙いのテクニカルが効きやすいです。
上昇トレンド
買い(ロング)のテクニカルが効きやすい
売り(ショート)のテクニカルが効きやすい
下降トレンド
環境認識の基本② 長期・中期・短期トレンドを把握する
把握すべきトレンドは、以下の3種類があります。
- 1年~数年単位レベルの「長期」
- 数週間~数ヶ月レベルの「中期」
- 1時間~1ヶ月レベルの「短期」
どれも期間自体は一般論です。私の場合は、長期を日足と週足、中期を4時間足、短期を1時間足で判断しています。ご自身の検証によって確かめるのみです。そしてポイントは、「どの時間軸を狙うのか」ということです。トレンドに逆らわないエントリーはテクニカルが効きやすいですが、全トレンドが同じ方向を向くのを待っていたら、なかなかエントリーできません。
一例として、私のスイングトレード手法では、「長期に順張り」を狙いますが、「中期には逆張り」になることも多いです。中期トレンドを狙っているトレーダーさんからすると、逆張りトレーダーになりますが、自身が狙っているトレンドには順張りしていることになります。自分のテクニカルが効きやすい環境を見極めるには、どのトレンドを狙いにいくかを明確にする必要があります。
環境認識の基本③ 複数トレンドが一致している方向は確度が高いと仮説を立てる
上の画像をご覧ください。仮にあなたが短期トレンド(細い急角度のチャネル)狙いだとしましょう。短期トレンドを見たら上昇トレンドでした。つまり、短期ではロングのほうがテクニカルが効きやすいという仮説を立てることができます。そして中期トレンド(太い緩やかな角度のチャネル)を見たら、中期も上昇トレンドの最中でした。
つまり、緩やかな中期上昇トレンドの内側に、急角度の短期上昇トレンドが発生しているという状態です。これは、ロング狙いのテクニカル分析の優位性が、さらに高まるという仮説を立てることができます。長期・中期・短期、3つのトレンドを把握して、複数が一致する方向は狙い目ということです。
ただし、トレンドが出ていない状態(トレンドレス)や、トレンドが把握できない状態もありますので、必ず複数が一致するとは限りません。
環境認識の基本④ 安いのか高いのかを判断する
環境認識には「トレンドの方向」だけでなく、「安いのか高いのか」という判断も必要です。上昇なのか、下降なのか、という分析も重要ですが、「上昇トレンドでも価格が高すぎたら不利」ですし、「下降トレンドで高い価格帯なら更に有利」です。
安い高いとはどういうことかというと、狙えそうな幅の広さで仮説をたてます。 平行チャネルで例えるなら、上昇トレンドの上限付近だと売りたい人も多くなり、買い狙いのテクニカルが効きづらい可能性があるので、安い価格帯までロングを控えよう、という風に考えることが出来るようになるイメージです(上図)。
私の平行チャネルでの環境認識は、以下の画像のように、「センターラインよりも下は安くて、センターラインよりも上は高い価格」という形式です。
環境認識の基本⑤ 三角の発生に警戒しブレイク方向についていく
三角とは、三角保ち合いのことで、レンジ相場の一種です。三角の発生をいち早く見極めることで、
- 「大事故を防ぐ」
- 「利確目標を立てやすい」
- 「次のチャンスの初動を獲れる」
といったメリットがあります。以前に解説した水平線と平行チャネルを使い、相場に現れる三角に警戒しましょう。水平線と平行チャネルについて解説した記事については、以下からどうぞ。
三角チャートパターン4つ
ここからは、押さえておきたい三角チャートパターン4つを紹介します。
①アセンディングトライアングル(アセトラ)
上昇トレンドに対し、一定のレジスタンスが効き続けている状態です。教科書的解説でいうと、叩いているレジスタンスを突破して上昇トレンドを再開します。もちろん100%ではないです。レジスタンスを突破したら、そこからは買いのテクニカルが効きやすい環境になるというイメージです。逆に下抜けしたら、アセトラ否定ということで、売りのテクニカルが効きやすい環境になります。
②ディセンディングトライアングル(ディセトラ)
下降トレンドに対し、一定のサポートが効き続けている状態です。アセトラと逆のものと考えてもらってOKです。教科書的解説でいうと、叩いているサポートを突破して下降トレンドを再開します。こちらも100%ではないですが、アセトラよりやや確度が高いようです。サポートを突破したら、そこからは売りのテクニカルが効きやすい環境になるというイメージです。上抜けしたら、ディセトラ否定ということで、買いのテクニカルが効きやすい環境になります。
③クロストライアングル
中期上昇に対して逆行する短期下降だったり、長期下降に対して逆行する中期上昇などなど、異なる方向・異なる時間軸のトレンド同士が交差して、上下で阻みあうトライアングルです。平行チャネルがクロスしているので、こういう呼び方をされるそうです。
ブレイクしたら、そのブレイクした方向についていくテクニカル分析は機能しやすくなる傾向があります。右上にブレイクしたら、そこから買いテクニカルが効きやすい、右下にブレイクしたら、そこから売りテクニカルが効きやすい、というイメージです。
④ダイヤモンドフォーメーション
等幅に近い平行チャネル同士が、クロスして発生するダイヤモンドフォーメーションです。波動論をご存知の方なら、Y波動とP波動が組み合わさって形成されたパターンと考えて大丈夫です。③で解説したクロストライアングルは、違う時間軸同士のチャネルの交差で生まれますが、ダイヤモンドフォーメーションは、同じ時間軸同士が交差して生まれます。
つまり、短期ダイヤが上にブレイクすれば短期上昇、中期ダイヤが下にブレイクすれば中期下降というふうに、狙っている時間軸の方向性を決定づける三角です。ダイヤ自体は四角なのですが、先端にいくにつれて値動きが小さくなってくる性質に着目すると、私達にとってはただの三角なので、ここで一緒に解説しています。
まとめ
三角と言えばおにぎり(^^)
ここまで、水平線と平行チャネルを使った、4種の三角チャートパターンを解説しましたが、三角の特徴は…「先端に進むにつれて値動きが小さくなっていく」ということです。これは三角ブレイク後に、大きな値動きを発生させるために、エネルギーをためているようなイメージに近いです。
水平線と平行チャネルを駆使して、三角が発生していることがわかったら、当面はその三角の内側にローソク足が収まることを前提に、小さなトレードでコツコツ狙います。つまり、大きな値幅を狙いすぎると建値に戻ってくる…といったことが起きてしまうので、環境認識で三角を把握することは大切です。
そして三角の上下どちらかにブレイクしたら、コツコツトレードをやめて目線を変更し、その三角のブレイク方向についていくトレードに切り替えます。ためていたエネルギーが、ブレイク方向に向かう可能性が高いからです。三角は環境認識において、とても重要な役割を持っているということです。三角のブレイク方向についていくテクニカル分析は、効きやすい傾向があります。
三角が見えたらチャンスだ!と考え、三角の中でおとなしいトレードをしつつ、ブレイクしたら、その方向に狙いを定めて、移動平均線や水平線を併用した、押し目買い・戻り売りを積極的に行います。
ちなみに三角は、今回紹介した種類以外にもまだありますが、水平線と平行チャネルのみだと基本的にこれら4つが把握しやすいので、代表例として挙げました。今回の記事では、まずこの4つの三角を押さえましょう!
今回紹介した、環境認識の基本5つを意識することで、「テクニカル分析の使い時」がわかります。テクニカル分析はずっと効き続けるわけではなく、テクニカル分析が効きやすい局面があるというイメージです。そしてこの5つの基本を押さえれば、あなたが使っているテクニカル分析が、有効に作用する局面を見極めやすいです。環境認識をしっかりサボらずやることで、より勝率が高まっていき、大事故を防ぐことにもつながります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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