今回はロンドンブレイクアウト戦略の過去検証です。”その2”ということで、前回の記事の内容と似ているところもありますが、使うインジケーターなど、少しだけ違いもあります。
その1をまだ読まれていない方は、是非合わせてお読みください!

ロンドンブレイクアウト戦略とは?
ロンドンブレイクアウト戦略について、今回も簡単に説明します。まず、東京時間につけた高値と安値に注目します。そしてロンドン時間に入り、東京時間につけた高値もしくは安値をブレイクアウトしたことを確認し、その方向に順張りで仕掛けるというストラテジーです。ラインブレイク手法の一種といったところですね。
今回検証した手法では、ロンドン市場オープン前の7時間につけた高安値でボックスを作り、ロンドン時間に高値もしくは安値をブレイクしたことを確認し、ブレイクした方向へ順張りすることにしています。


前回検証した手法との違いは、ロンドン市場オープン前の何時間分でボックスを作るかというところです。前回は3時間分でしたが、今回は7時間分で高安値を見てボックスを作っています。東京時間につけた高安値と置き換えてもらっても構いません。
そしてもう一つの違いが、使用しているインジケーターです。今回は”BreakOut_PANCA_EAGLE__indicator.mq4″というインジケーターをチャートに表示させています。以下からダウンロードすることができます!
BreakOut_PANCA_EAGLE__indicator.mq4をチャートに表示させたら、ボックスを作る時間だけをセッティングします。それ以外のパラメーターは、基本いじりません。

上図のように、periodBeginを09:00、periodEndを16:00とします。この設定により、日本時間9時から16時の間につけた、最高値と最安値に緑色の水平線が引かれます。
BoxEndは21:00としますが、この設定はあまり重要ではありません。高安値ライン(緑色)の長さです。ここでは冬時間を例にしていますので、夏時間の場合は1時間ずつ設定を早めればOKです!
基本的にいじらないですが、他のパラメーターについても一応簡単に説明しておきます。
- NumberOfDays:ボックスを表示させる日数。
- BoxBreakOut_Offset:高安値ライン(緑色)の幅。10なら1.0pips。例えば、高安値”4.0pips”抜けでエントリーしたい場合、パラメーターを”40″にセットします。
- BoxHLColor:ボックスの背景色。私の場合はチャートの背景色と同じにしています。
- BoxBreakOutColor:高安値ラインの色。デフォルトはLimeGreen。
- BoxPeriodColor:ボックスの外枠の色。
ロンドンブレイクアウト戦略 ルール説明
それでは、今回検証する手法のルール説明と行きましょう。ルールも前回と少し違うところがあります。
通貨ペア:EUR/USD, EUR/JPY, GBP/USD, GBP/JPY ロンドン時間に動く通貨ペア
時間足:15分足
ルール①
- ボックスの上限、または下限を、15分足終値でブレイクしたことを確認してエントリーする。
- 利益確定は+30pips、損切りは-30pipsで固定。
- 決済されない場合でも、翌営業日にポジションを持ち越さない。


ルール①はたったのこれだけです。非常にシンプルですね。ボックスをブレイクしても、値動きがあまりなく、利確にも損切りにもならないことがあります。その場合は、就寝前などにポジションを決済し、翌営業日に持ち越さないようにします。
次に、3本の移動平均線をプラスしてアレンジした、ルール②を紹介します。
ルール②
- 前提条件として、15分足で20, 50, 100SMAがパーフェクトオーダーを形成している。
- ボックスの上限、または下限を、15分足終値でブレイクしたことを確認してエントリーする。
- 利益確定は+30pips。損切りは直近高安値だが、最大-30pipsまでとする。
- 含み益が+25pipsに達したら、損切りを建値へ移動させる。
- 決済されない場合でも、翌営業日にポジションを持ち越さない。


上図のように、ルール②では移動平均線のパーフェクトオーダーを取り入れてみました。パーフェクトオーダーでトレンドの有無を判断し、さらにトレンドが出ている方向に仕掛けるという、フィルタリング効果を狙っています。
含み益が+25pipsになった時点でSLを建値に移動させるルールは、「せっかくの含み益が損失になってしまってガッカリ…」というのを防ぐ、メンタル保護の意味合いを兼ねています。ただ、それほど重要度は高くないので、ルールに取り入れなくても大丈夫かと思っていますが、今回は一応取り入れました。
エントリー回避ルール
- イギリスやユーロ圏で重要経済指標が発表される時。
- ロンドン市場の休場日。
- ボックスの上限下限どちらもブレイクしない時。
EUR/USD 2020年4月から10月の7ヶ月間で検証
以上の2つのルールのもと、2020年4月から10月の7ヶ月間のユーロドルチャートで、それぞれ検証してみました。その結果を公開していきます。
ルール①
トレード回数:147回
勝ちトレード:76回 負けトレード:71回(勝率51.7%)
総利益:2171pips 総損失:1913pips(PF1.13)
平均利益:28.57 平均損失:26.94(RR比1.06)
検証期間内の獲得pips:258pips


ルール②
トレード回数:53回
勝ちトレード:28回 負けトレード:25回(勝率52.8%)
総利益:810pips 総損失:553pips(PF1.46)
平均利益:28.93 平均損失:22.12(RR比1.31)
検証期間内の獲得pips:257pips


考察とまとめ
結論から申し上げますと、ルール①は優位性ややあり、ルール②は優位性ありといったところです。
ルール①もルール②も、検証期間内の獲得pipsに大差はありません。移動平均線でフィルタリングしている分、ルール②のほうがエントリー回数が少なくなっているので、ルール②のほうが利益率は高いということになります。
2つのルールの結果において、私が注目したのが獲得pipsの増減です。グラフの真ん中あたりがへこんでいますね。このへこみ、ルール①のほうが大きいです。つまり、最大ドローダウンが、ルール①ではより大きいということです。利益の安定性という観点から考えて、ルール②のほうが優位性は高まるというふうに考えられます。移動平均線のフィルタリングが上手く機能したようですね。
今回検証した2つのルール以外にも、私は色々と試してみました。例えばルール①で、利確を+20pips、損切りを-30pipsで固定するというふうにルールを変え、同じ期間で検証しました。しかしこのルールでは、獲得pipsがやや減ってしまいました。他にも、ルール②のフィルタリングに、移動平均線ではなく一目均衡表の雲を使うやり方も考えました。
結果から分かることは、ロンドン市場は緩やかな一方向のトレンドが発生することが多いということです。ゆえに、東京時間の高安値をブレイクした方向に順張りすれば、それなりの利益が期待できます。ただし、いつでもブレイクした方向についていけば良いというわけではありません。ブレイクアウト手法ですので、ダマシも多いです。
そこで、相場の流れを確認する必要があります。そのためには、今回の検証ルール②のように、移動平均線などを用いて、トレンドの発生を確認し、トレンドと同じ方向にブレイクした時だけエントリーするようにします。こうしたフィルタリングの工夫をすれば、獲得pips増加に期待できます。
フィルタリングの工夫には、まだまだたくさんのやり方があります。ロンドンブレイクアウト戦略について、私は現在も検証中ですので、また何か良い結果が得られた時に、記事にして公開しようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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